
千葉ジェッツの奇跡 Bリーグ集客ナンバー1クラブの秘密 (角川書店単行本)
- 作者: 島田慎二
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店
- 発売日: 2017/09/01
- メディア: Kindle版
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「奇跡」と銘打っているものの、本書を読んだ感想としては、島田さんは経営の「当たり前」をスポーツチーム経営という商売に持ち込んだ。そしてそれを土台として千葉ジェッツふなばしは成功した。いや、成功への道を歩みつつある、というところだろう。
私はまったくの未経験であるが、スポーツチームの運営のような仕事は「夢」のようなものがドライバーになっているケースはきっと少なくなくないだろうと思う。そしてそれが経営の当たり前を妨げるケースも想像できる。
もちろんこの夢があったからこそ、リスクを取る者たちが現れ、bjリーグは立ち上がり、そして今のBリーグも存在するのであるから、まずはその人達にひとりのファンとしてお礼を言いたい。
しかしやはり健全な財務体質、利益の出るビジネスモデル、社員の過度な自己犠牲に依存しない、そういったビジネスの基本なくして運営は存続できないし、何よりそういう運営の下に強いチームは育たない。
私はBリーグの財務体質については非常に気にしている。選手の年俸の向上についても同様。そうした部分の向上がなければ、日本のバスケの未来もないと思っているからです。
本書にもあるようにソフトバンクのスポンサーシップに依存した体制は未来永劫続けられるものではないし、Bリーグ自体が、それぞれのチーム自体が、まず健全な経営と財務体質を目指す必要がありす。
日本のバスケの今後のためには、選手の強化以上に、そういうインフラの整備が必要だと思います。適切なインフラがあれは、そこで選手やチームは育ちますし、必ずや世界レベルの選手も出てくる筈です。
アリーナの問題に関しては知らなかったが、確かに言われてみれば今は体育館での開催ですね。島田さんもおっしゃる様にバスケは「観戦の体験」が素晴らしいスポーツなので、是非箱も合わせてトータルな観戦体験を演出できるよう、ここはさらなる議論が必要だと思います。