データとバスケ

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スリーポイントの成功数をアシストありなしで分けてみた

再びアシストの話題が続きます。今回は今シーズンのスリーポイント成功数をアシストありなしで分けてみました。

B1の2019-20シーズン第23節終了時点で、スリーポイント成功数がトップ30位以内の選手をプロットしてみます。

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富樫勇樹と言えばピックアンドロールから放ってくるプルアップのスリーという印象がありますが、やはりひとりだけその点に関しては抜けています。

富樫の決めたスリーの約70%がアシストなしのスリーとなっており、これは主要な選手の中でも飛びぬけて高い数字です(次点はビーコルの生原秀将で54.3%。)

琉球の岸本隆一(アシストなし割合44.4%)や名古屋Dの安藤周人(同36.7%)も積極的にプルアップを放ってくるイメージはありますが、それでも富樫の割合からはかなり離れています。

もちろんこれは単純に高いから素晴らしいというものではありません。チームの流れの中でスリーが放てていれば、必然的に割合は低くなるはずです。

実際にこの割合が低い選手を見てみると、ピックアンドポップでスリーが打てるビッグマンや、各チームのシューター陣が名を連ねているのが分かります。

チーム 選手 スリー成功数 成功数の内アシストなしの割合
島根スサノオマジック ロバート・カーター 96 15.6%
京都ハンナリーズ 松井 啓十郎 90 3.3%
琉球ゴールデンキングス 岸本 隆一 90 44.4%
滋賀レイクスターズ 狩野 祐介 85 4.7%
名古屋ダイヤモンドドルフィンズ 安藤 周人 79 36.7%
サンロッカーズ渋谷 ライアン・ケリー 75 16%
千葉ジェッツ 富樫 勇樹 75 69.3%
富山グラウジーズ 前田 悟 75 5.3%
大阪エヴェッサ ジョシュ・ハレルソン 71 1.4%
シーホース三河 川村 卓也 67 6%
川崎ブレイブサンダース ニック・ファジーカス 67 0%
名古屋ダイヤモンドドルフィンズ 笹山 貴哉 67 31.3%
宇都宮ブレックス 渡邉 裕規 66 34.8%
新潟アルビレックスBB 今村 佳太 66 16.7%
三遠ネオフェニックス 西川 貴之 63 22.2%
川崎ブレイブサンダース ジョーダン・ヒース 62 0%
大阪エヴェッサ 橋本 拓哉 60 13.3%
富山グラウジーズ レオ・ライオンズ 60 10%
サンロッカーズ渋谷 ベンドラメ 礼生 56 37.5%
新潟アルビレックスBB 五十嵐 圭 56 35.7%
滋賀レイクスターズ 高橋 耕陽 55 21.8%
秋田ノーザンハピネッツ 細谷 将司 55 36.4%
千葉ジェッツ 田口 成浩 55 3.6%
川崎ブレイブサンダース 藤井 祐眞 55 12.7%
京都ハンナリーズ ジュリアン・マブンガ 53 47.2%
川崎ブレイブサンダース 大塚 裕土 53 5.7%
アルバルク東京 須田 侑太郎 52 1.9%
横浜ビー・コルセアーズ ジェームズ・サザランド 52 9.6%
レバンガ北海道 中野 司 50 8%
琉球ゴールデンキングス デモン・ブルックス 50 14%
アルバルク東京 安藤 誓哉 48 47.9%
アルバルク東京 田中 大貴 48 27.1%
サンロッカーズ渋谷 杉浦 佑成 48 4.2%
滋賀レイクスターズ 齋藤 拓実 48 29.2%
秋田ノーザンハピネッツ 保岡 龍斗 48 35.4%
横浜ビー・コルセアーズ アキ・チェンバース 47 10.6%
川崎ブレイブサンダース 辻 直人 47 12.8%
シーホース三河 金丸 晃輔 46 10.9%
レバンガ北海道 多嶋 朝飛 44 9.1%
三遠ネオフェニックス 菅野 翔太 44 2.3%
宇都宮ブレックス 比江島 慎 43 2.3%
島根スサノオマジック 相馬 卓弥 43 11.6%
サンロッカーズ渋谷 関野 剛平 42 11.9%
宇都宮ブレックス 遠藤 祐亮 42 19%
滋賀レイクスターズ ヘンリー・ウォーカー 42 38.1%
秋田ノーザンハピネッツ ジャスティン・キーナン 40 2.5%
三遠ネオフェニックス 寺園 脩斗 39 25.6%
サンロッカーズ渋谷 石井 講祐 38 10.5%
シーホース三河 長野 誠史 38 15.8%
宇都宮ブレックス 喜多川 修平 38 2.6%
島根スサノオマジック 北川 弘 37 5.4%
新潟アルビレックスBB ラモント・ハミルトン 36 27.8%
名古屋ダイヤモンドドルフィンズ 張本 天傑 36 2.8%
宇都宮ブレックス 鵤 誠司 35 8.6%
横浜ビー・コルセアーズ 生原 秀将 35 54.3%
滋賀レイクスターズ クレイグ・ブラッキンズ 35 2.9%
レバンガ北海道 マーキース・カミングス 34 38.2%
京都ハンナリーズ 中村 太地 34 11.8%
シーホース三河 熊谷 航 33 12.1%
レバンガ北海道 マーク・トラソリーニ 33 3%
滋賀レイクスターズ 佐藤 卓磨 33 9.1%
千葉ジェッツ 原 修太 33 3%
大阪エヴェッサ 合田 怜 33 12.1%

プルアップで良い確率のスリーが打てると、相手のピックアンドロールディフェンスにひとつ迷いを多く与えるという点では間違いなく有利だと思います。

その迷いからビッグマンのダイブが活きたりするので、まあ打てないよりは打てるようにありたいですね(当たり前ですが。)

ちなみにビッグマンと言えば、プルアップでスリーを打てている選手がいるということは、そのスペースを演出したスクリーナーの選手がいた可能性も高いです。

そういう意味での「アシスト」が発生していることは忘れないようにしたい所です。NBAにはスクリーンアシストなんていうスタッツもありますね。

ちなみに同じ図をB2について作成してみると、以下のようになりました。皆様のイメージと一致していますでしょうか。

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