前回の記事で、昇格していないのに仙台89ersの今季の観客動員数が伸びている、という例を紹介しました。
この記事では他のB2チームについても観客動員数の推移を見てみたいと思います。比較のためこの3シーズンすべてにおいてB2に属していたチームを対象としています。
各チームの動員数をシーズンごとに箱ひげ図にしたところ、以下のようになりました。
気になった点をいくつか。
順調に動員を伸ばす茨城、広島、愛媛、熊本
中央値(箱の中の線)ベースで見て、左から茨城ロボッツ、広島ドラゴンフライズ、愛媛オレンジバイキングス、熊本ヴォルターズについてはこの3シーズンで順調に客足が伸びているようです。
愛媛については失礼ながらB2でも強豪チームという訳ではなく、必ずしもチームの戦績が集客に直結しない例となっています。
チームは絶好調も動員は伸び悩む信州
戦績との相関で言えば、今季は絶好調の滑り出しを見せている信州ブレイブウォリアーズは、集客を見るとそこまで好調ではありません。
SNSの運用を巡ってちょっとした騒ぎもあった信州ですが、せっかくチーム自体は好調なのですから、なんとかそれを動員増につなげる策を打ちたいところです。
動員が減少傾向にある群馬、青森、山形、FE名古屋、東京Z
動員は終盤に伸びてくる傾向がありますし、今季は平日開催が昨季までより多めなので、まだ昨季までとの比較に結論を出す時期ではありません。
しかし例えば群馬クレインサンダースと青森ワッツは、2016-17シーズンからずっと中央値が減少傾向にあり非常に気になるところです。
福島ファイヤーボンズ、ファイティングイーグルス名古屋、山形ワイヴァンズ、アースフレンズ東京Zに関しても、これまでのところ昨季比では動員に苦戦しているようです。
福島については経営状態についての会見もありましたし、なんとか動員を伸ばして欲しいものです。やはり収入の生命線はチケット収入ですからね。
まとめ
年平均で10%の動員数成長を目指すBリーグですが、今季はB2の動員数が鍵であると開幕前に報道があったと思います。B1では満席率がかなり高いチームも出てきているのでB2は確かに「伸びしろ」です。
いくつかのチームは私の想像を遥かに超えて動員数増に成功しているようで驚きましたが、一方でB2内で格差が拡がっている様子も見受けられました。各チームのこれからの創意工夫に期待です。