永吉佑也(京都)
昨シーズンは57試合に出場(内56試合はスタメン)し、総得点は469点はチームで5位でした。個人的にはスミスとマブンガは別枠として、京都の伊藤から晴山くらいまでが誰でも点を取ってくるスタイルのバスケットは好きです。
得点を試合平均にすると8.9点で、これは攻撃力の高い選手を揃える京都にあって立派な数字だと思います。推移を見ても安定して得点を取っている様子が分かると思います。
スリーポイントシュートも140本を打って34.3%で成功していて、これもインサイドの選手としては優秀と言えるでしょう。フリースローが68%なのは、ファウルを受けやすいインサイドの選手としては今後の改善が望まれるポイントでしょうか。リバウンド試合平均3.9本も少し物足りない数字です。
橋本拓哉(大阪)
橋本についてはいくつか特筆するべき数字があると思っています。まずチームで5番目の総得点を挙げるも、57試合中スタメン出場は32試合のみ。主にシックスマンとして活躍していたとも言えると思いますが、試合平均で7.2点の得点力を見せています。
シーズン中に20点を超えたゲームが4つあるのも立派です。しかもシーズンベストの23点を挙げた対京都戦(2017年12月29日)は、わずか18分の出場でこの点数を挙げています。この得点力が安定してくればかなり化ける選手だと思っています。実際に最近の代表戦でも橋本の得点力は重要だったと思います。A代表の可能性もチラッと見えてきた選手だと思っています。
もうひとつ彼の得点力で素晴らしいのは、フリースローが上手いところです。シーズン通して83.8%というのも立派ですが、橋本は自身の総得点の27%をフリースローで挙げており、これは下の記事でも取り上げましたがリーグでトップクラス(6位タイ)の数字です。
近年こういう点の取り方(例えばロケッツのハーデンみたいに)は重要になってきていると個人的には考えているので、是非ファウルを誘う技術も向上させ、フリースローを上手く使い、得点を安定して量産できるような選手に成長して欲しいと思います。
今村佳太(新潟)
以前に以下のような記事を書いていたのですが、そこでは言及しなかったものの、個人的には今後の新潟は今村をどのように良いスリーポイントシューターに育てるかが大事だと思っています。
今村がこのシーズンに打ったスリーポイントの回数は130本と少ないものの(ちなみにチームトップ、リーグ2位の本数を打った五十嵐は335本)、37.7%の確率でスリーポイントを決めている今村の今後の役割は大きいと思っています。記事でも触れている通り、五十嵐ではなく誰か別の選手がメインのシューターとしての役割を担うべきだと思っているからです。
今村の高さがあり、さらに高い確率でスリーポイントを決めてくるようになれば、例えば三河の金丸のように相手のチームにとって脅威の存在となれると思います。
理由は知りませんが今村は序盤戦はあまり出番がなかったものの、後半戦になるにつれて出番も増え、それに合わせて平均得点もどんどん上向いていました。
スリーポイントの確率も、最後に少し落としたものの、シーズンを通じて40%以上の高い確率を保っていました。一時は50%を超えていた瞬間もあります。
今後チームの中心選手としてプレイ時間が伸びる中で、どれだけこの確率を保ったままスリーポイントを決め続けられるかが、今村にとっても新潟にとっても重要なひとつのポイントになるでしょう。
佐藤卓磨(滋賀)
佐藤は前シーズンでは31試合に出場(うち21試合がスタメン)で、総プレイ時間が477分とこの記事で紹介している選手の中では若干少なめの数字です。総得点数も103点(試合平均では3.3点)と、あくまで数字について言えば、まだチームに大きく貢献するというところまで行っていないと思います。
ただ例えば2018年2月3日の対千葉戦では26分の出場で16点を挙げるなど得点力のポテンシャルの高さを見せていますし、佐藤の上背を活かせば今後リバウンドでチームに貢献できる可能性も高いと思います(ただし2017-18シーズンは試合平均2.1本止まり)。
まとめ
永吉(京都)、橋本(大阪)、今村(新潟)、佐藤(滋賀)の2017-18シーズンの数字を振り返ってみました。
追記
言及したゲームのハイライト動画を貼っておきます。
大阪エヴェッサvs京都ハンナリーズ|B.LEAGUE第15節 GAME1Highlights|12.29.2017 プロバスケ (Bリーグ)
滋賀レイクスターズvs千葉ジェッツ|B.LEAGUE第18節 GAME1Highlights|02.03.2017 プロバスケ (Bリーグ)