経済の世界ではパレートの法則、または80:20ルールとして知られている現象があります。例えばあるブログサイトでは20%のユーザーが80%の記事を書いていたりですとか、80%の仕事は20%の時間で片付いてしまうとか、実に様々な所で観測される現象です。
バスケットの得点にもこれは当てはまるでしょうか?つまり、80%の得点を20%の選手が挙げていますでしょうか?B1の各チームでこれを見てみる為に、チームごとにパレート図と呼ばれるグラフを作成します。
パレート図とは
実際に見ながら説明した方が早いと思うので、下のシーホース三河の例で説明させて下さい。
棒グラフは単純に総得点の高い順に左から選手を並べただけです。折れ線グラフは総得点に対する累積の得点の割合を示していて、例えば三河の場合、桜木、金丸、比江島の3人でチームの総得点の約50%を挙げたことが分かります。
50%のラインと80%のラインは私が見やすいように便宜上引いたものです。
ではグラフの読み方が分かったところで、各チームのパレート図を見てみましょう。
シーホース三河
ご存知の通り三河はチーム全体の得点力のバランスがずば抜けていて、その為にこの折れ線グラフの上がり方が非常に緩やかです。7人目の西川でようやく80%を超えました。
千葉ジェッツふなばし
千葉も全体の攻撃力が高く、チェンバースまでの6人で80%の得点を挙げています。ライオンズはもっと点を取っているような印象でしたが、小野から少しだけ落差がありますね。
アルバルク東京
アルバルク東京も千葉と同じような傾向と言っていいと思います。バランスキーまでの7人で80%を超えました。
琉球ゴールデンキングス
琉球もここまでのチームと似たような傾向でしょうか。7人目の津山で80%です。
川崎ブレイブサンダース
これは大分様子が違います。川崎はツジーカスで総得点の半分近くを挙げてしまいました。長谷川までの6人で80%です。川崎はセカンドチームの得点力に課題があると感じていましたが、このパレート図を見てもそのような印象を受けます。
ちなみにこの図を見て気が付きましたが、藤井は総得点では篠山を上回っていたようです。
京都ハンナリーズ
似たような傾向に戻りました。7人目の晴山で80%です。
栃木ブレックス
栃木はさらに折れ線グラフが緩やかになった感じがあります。8人目の鵤で80%超えとなりました。川崎と同様、セカンドチームの得点力には疑問符が付きそうです。
名古屋ダイヤモンドドルフィンズ
7人目の中東で80%を超えています。中々の全員バスケです。
新潟アルビレックスBB
川崎と似た傾向となりました。得点王のガードナーと五十嵐でほぼ半分の点数を挙げています。7人目の鵜澤で80%です。
サンロッカーズ渋谷
上位3名が抜けており、今までになかった形です。7人目の山内で80%です。
レバンガ北海道
トラソリーニ以外はまんべんなく点数を取っている印象で面白いです。8人目のトンプソンで80%ラインを超えます。
三遠ネオフェニックス
エース不在の全員バスケという感じがするグラフです。個人的には非常に好きです。8人目のマーティンで8割超え。ですが岡田以降の点数はがくんと落ちています。これもやはりセカンドチーム問題でしょうか。
滋賀レイクスターズ
並里がここまで得点を挙げていたとは気が付きませんでした。7人目のジョイスで80%を超えます。
富山グラウジーズ
7人目のチャップマンで80%です。
大阪エヴェッサ
8人目の根来で80%。
横浜ビーコルセアーズ
7人目の田渡で80%。
西宮ストークス
8人目で80%超えです。富山から電撃移籍した岡田ですが、スコアラーとしては結果が残せなかったようです。
島根スサノオマジック
9人目の山本で80%超え!島根が80%到達までの人数では一番でした。
まとめ
ざっと見たところ、6人から8人の得点力の高い選手がチームの80%の得点を挙げるということが分かりました。